1999.9.2~9.26
九州の現代刀匠展

 究極の形と質。日本刀の魅力はべてそこに発します。武器としての需要と実用性を奪われた現在もなお少なからぬ刀匠達が黙々と鉄を鍛え、また多くの愛好者、鑑賞者を得ている由縁もそこにあります。
 三回目に当たる今回の展観では、沖縄を加えた九州各地の現代刀匠十九人が近年の力作を発表。加えて、日本刀をより日本刀たらしめる諸職方の仕事を紹介します。刀剣の外装を拵(こしらえ)と呼びますが、その拵たるや、鍔をはじめ縁、頭、目貫、はばき、切羽、こじり等の金具、木を削って作る柄、鞘、さらに革や糸を用いる柄巻、鞘の塗り等々、実に多様な工芸要素から成っています。刀身の姿を整え独自の冴えと輝きを与える研も加えて、拵を備えた一振りの刀剣はまさに、金工、木工、染色、漆芸、角細工等々の伝統諸工芸の縒りあわされた総合工芸といえましょう。御静鑑いただければ幸いです。  (館長 島田真祐)